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ニューイヤー・コンサート2014=バレンボイム指揮ウィーンフィル(ソニークラシカルSIXC4)
 前回「新譜紹介」の映像盤。このBDに比べると正月NHKのETVはもちろんBSですら映像音声とも甘いことが判る。演奏内容は当然CDと同じだが、映像があると、指揮者の力量(神通力)が大変スゴイことが判り易いはずだ。CDでは判るはずもないが、アンコールの「ラデツキーマーチ」の演奏中にバレンボイムはステージを歩き回って楽員のほぼ全員と握手をする。演奏の手を休めて、即ち音抜きになっても意に介さない。スネアをちょっと指で弾いたり、トランペットをとりあげて吹く真似をしてみたり、シンバルにもちょっかいを出す。芸術至上の潔癖なファンは眉をひそめるのかも。だがこれがアンコール、しかも恒例の手拍子つきにふさわしいマエストロの“教え”だ。日本未放送の「舞台裏」のほかバレエシーンも併せて33分の特典映像つき。本編と同じくDTSマスター・オーディオのサラウンド仕立て。音声はORFが受けもっている。DVD(SIBC192)も同時。
category:DVD, 13:57
ベートーヴェン/交響曲全集=M.ヤンソンス指揮バイエルン放響ほか(NHKクラシカルNSBS−18598〜18601)
 12年11月26〜12月1日、東京サントリー・ホールライヴ。5.0チャンネル・サラウンド。
◆第1巻は第4、3番「英雄」を収録。初っ端から精緻なアンサンブル、明晰明快な構成に吸い込まれる。天井知らずに成熟度を深める指揮。若干振り過ぎるが練習時間を凝縮しているのか。過ぎるとはいえ無駄な所作など全然ない。オケは整備が行き届いている。何故かティンパニーは、ベルリンフィルのゼーガース。フィナーレのファゴット・ソロは見事。「英雄」も第4番と同じくフル編成より1プルトずつ少い。ホルン、トランペットを強奏させても咆哮せず、全体によく溶けこむのが印象的。
◆第2巻は第1、2、5番「運命」。第1、2番は2プルトずつ減員、「運命」は16型のフル、管はダブらせたりせず、譜面通り2管編成。完全に室内楽の精密な拡大版だ。随所で唸ってしまうほど上質。第2番第2楽章にライヴ録画でなければ撮り直すだろう僅かなバランスの崩れがあるが、将に珠玉の瑕瑾、言挙げの要はまったくない。「運命」は暗いものではなく活気と希望に溢れている。決して運命に怯まない。強いていえば楽天的。アンコールにハイドンの弦楽四重奏からセレナード。60人の弦が一絲乱れず、原曲なみの緊密さで羽毛の軽さに魂を奪われる。
◆第3巻は第6番「田園」、第7番で1プルトずつ少い編成で管は譜面通り。完全整備の魅力に酔うが少しも情緒不足にならないし、無機的な“現代性”とやらとも異る。第7番は「田園」と同様1プルト減・管譜面通り。両曲ともティンパニーはゼーガースではない。
◆第4巻は第8番と第9番。前者は1〜2プルトずつ減、管は譜面通り。ゼーガースではない。当節流行りの大交響曲、少くとも小交響曲ではないとする行き方とも違い、いわば中庸の考え方。室内楽の拡大版ではなく、もちろん初期交響曲(第1、2)とは熟成度が違うことが明らかになる。このコンビのさり気ない陰影の妙が光る。第9番は勿論16型のフルで管は譜面通り、ホルンにアシスタントはついていない。第3楽章のソロは第1奏者が吹く。譜面に従わない慣例と同じ。100人近い合唱は冒頭から着席待機。ノン・ゼーガース。4人の独唱者はこの第3楽章が終ると登場して指揮者のすぐ前に着席。バス・フォレの第1声が正確な歌唱に加えて説話性に富み説得力が強い。ソプラノ(クリスティアーネ・カルク)、メゾ(藤村実穂子)、テノール(シャーデ)の3人は全員第1級の出来。合唱(バイエルン放唱)も、このオケ、このソリストに十分見合った腕っぷしを示して感嘆する。
全9曲、弱・最弱音が素晴らしい。少しも痏せないどころかグラマラスでさえある(“個人的には”少しやり過ぎの感なきにしも非ず)。オケが終始一貫して新鮮感を失わずに演奏する。さすが最高のオケマンと指揮者の冴えと人柄に惚れる。時々交替するコンマスの隣で殆どで出ずっぱりの奏者(1〜7番で。第8、9番は2プルト外側)ご苦労様。貴方の存在は実に頼母しい。腕の立つ名手達がいい楽器をもって、喜々として全力投球する様は見事というほかはない。第9だけではなく全9曲で5.0チャンネル・サラウンド効果大きく音質にも満足。映像はBDとしても最上の部に入る。これぞ正しく永久保存盤だ。


category:DVD, 11:30
サマーナイト・コンサート2013=シャーデ、マゼール指揮ウィーンフィル(ソニークラシカルSIXC3)
 13年5月30日。ウィーン・シェーンブルン宮殿前公演ライヴ。CDは先月のこの欄で紹介しているが、このBD(DVDも)にはCDには入っていないJ.シュトラウス兇離錺襯帖屮Εーン気質」(超遅いテンポでもウィーン情緒を失わないのに更めて敬服。雨中でも何組もペアで踊り出す聴衆にも共感する。)が入っている。BDは極めて優秀で、時代は完全にブルーレイだ、との感を深くする。テルデック収録のCDの音も十分楽しめる高水準だったが、ORFによる音(映像もORF)は、BDは映像だけではなく、音声も近未来指向を実感させられる。雨降りにも拘らず高品質がすごい。この音を堪能できるプレーヤーやレコーダーを考えたくなる。5.0チャンネル・サラウンド。99分(CDは80分28秒)。

category:DVD, 15:55
栗本尊子コンサート=ピアノ皆川純一(カメラータ・トウキョウCMDV−00001)
 12年7月19日ヤマハホール・ライヴ。1920年生のメゾ・ソプラノ。畑中良輔が「日本音楽界の奇蹟」と称賛したという。「人類の奇蹟」といっても少しも過言ではない。CD既発だが40分弱、8曲の歌唱ほど聴衆を感激させる演奏はそう多くはない。92歳ともなれば容姿こそ老婆かも知れぬと思いきや実に若々しい。これほどの老達人に共通する一種の可愛らしさが十二分に感じとれる。よく整音されたヤマハピアノを弾く皆川純一が当然とはいえ、すべてを心得た名サポートを示す。特典映像が約20分、栗山昌良の話とか皆川のソロもある。歌曲は中田喜直と山田耕筰がそれぞれ4曲ずつ、アンコールに越谷達之助の「初恋」。
category:DVD, 00:03
ニューイヤー・コンサート2013=ウェルザー・メスト指揮ウィーンフィル(ソニークラシカルSIXC2)
 1月1日、ムジークフェライン大ホール・ライヴ。CD既出。このBDと同時にDVDも。NHKBS放送より映像音声とも更に高精細なだけではなく、放送では演奏とバレエ・シーンが同時に出ていたものが、別々に編集されているものも。例えば「青きドナウ」も特典映像の中にフル・コンサート・ヴァージョンとして入っている。放送とディスクの棲み分けがますます手に入ったものになってきた。世界中で4億もの人が視聴しているというクラシック最大のイヴェントにふさわしい。ウェルザー=メストとウィーンフィルは、安定したスタンダードとして偉大な自然体の素晴らしさを随所で示している。

category:DVD, 16:35
ベルリオーズ/レクイエム=小澤征爾指揮ボストン響タングルウッド祝祭唱ほか(NHKクラシカルNSBS−17848)
 94年12月10日、サントリーホール・ライヴのBD。6日後にNHK-BSで放映。今のBSハイヴィジョンなみとはいかないが、十二分に味視聴できる水準にある。指揮オケとも手に入った演奏。合唱を帯同したのもよかった。邦人のそれとは響きの厚みが違う。バンダに起用した邦人の水準も高い。コールのソロが実に高水準。繊細でいて雄大さも失わない、この作品のソロ・テノールとして傑出している。その割に拍手が多くないのは、当日の聴衆がどういう人達だったかが偲ばれて興味深い。オケ以外は全員暗譜。


category:DVD, 17:27
小澤征爾指揮水戸管弦楽団2012=チェロ宮田大(NHKクラシカルNSBS―17531)  
 12年1月19日、水戸芸術館コンサートホールATMライヴ。モーツァルト/ディヴェルティメントニ長調K.136は指揮者なし。この条件では最大限の精度を示すアンサンブル。さすがというべき。宮田大をソリストにしたハイドン/チェロ協奏曲第1番ハ長調は宮田のナイーヴな表情が大方のファンを捉えるだろう。よく弾き込まれていて技術的完成度も仲々。素直な若者は大成する可能性が高い。屡々椅子に座ってしまう小澤の指揮は痛々しいが、音楽の要諦は十分に表出。アンコールに無伴奏で「荒城の月」を選んだ宮田の恐れを知らぬ純真さが素晴らしい。トリのモーツァルト/ハフナー交響曲は気力を振り絞っての壮絶な指揮だが喜鋭に満ちた作品に暗い影を落としてはいない。律儀で几帳面な小澤も病気には勝ちにくい。体の動きを最大限に抑制して、風のような指揮に昇華してほしい。最新BDの映像も優秀だが、リニアPCMの音声が5.0チャンネル、ステレオとも大変水準が高い。特典として去る5月数え年100歳で鬼籍に入った吉田秀和と小澤との対談「世界に通用する音楽へ」(01年NHKETVで放映)が43分も収録されている。演奏部分の本編は76分。
category:DVD, 22:03
ワーグナー/楽劇「ラインの黄金」=バレンボイム指揮ミラノ・スカラ座管と唱ほか(NHKクラシカルNSBS―17358)  
 10年5月26日、当歌劇場ライヴ。バレンボイムは91、92年バイロイトのライヴCDとDVDがあり、同曲異盤の最上位のひとつ。今回は、それをも遥かに上回る。序夜という括りがそぐわない重量感溢れる舞台だが過度ではない。片目を覆わないヴォータン(パーペ)ほかアルベリヒ、ミーメ、フリッカ、ローゲ、ファゾルト(ファフナーも)役が高水準の中エルダのラーションが光る。カシアスの演出もよく考えられたものだがオケの表現力にも舌を巻く。11年12月27日BSプレミアム放送も上質ではあったが、今回のBDは桁違いに高精細、正確な色調、それに最近向上の放送音声を遥かに引き離すサラウンド音声が嬉しい。
category:DVD, 23:18
ワーグナー/楽劇「ワルキューレ」=同前(NSBS―17360)
 10年12月7日、当歌劇場ライヴの2BD。「指環」演奏のオケとして充実しているスカラ座管に一層魅了される。1950年のフルトヴェングラー指揮同オケを考え合せて、バレンボイムがフルトヴェングラーを越えたとするのは早計。60年の歳月による世界の変化を知るべきだろう。だがこのオケ矢張り只者ではなく指揮者の感化力にも感嘆する。可能性に満ちたジークムントのオニール、歌唱所作とも経験豊富なジークリンデのマイア、かつての名ヴォータンがフンディンクに回るトムリンソン、安定度が高いヴォータンのコワリョフ。吠えない歌唱のブリュンヒルデとして注目(耳)すべきブリュンヒルデのシュテンメ等々のほかアンサンブル絶妙のワルキューレ達もいい。シンプルで趣味のいい色彩感覚が目立つ装置と照明にも大拍手。11年12月28日のBS放送より、これも音声映像とも格段に上質。
category:DVD, 23:14
ニューイヤーコンサート2012=M.ヤンソンス指揮ウィーンフィル(ソニークラシカルSIXC1)  
 CD既発1月1日ウィーン楽友協会大ホール・ライヴ。BDは今回が初(普通DVD・SIBC158同時)。NHKで繰り返し放映されているがBDは映像とくに音声(DTS・HDマスターオーディオ5.0チャンネルを含む)が勝る。演奏部分はCDと同内容だが、BD(DVDも)には46分もの特典映像がつき、こちらも5.0チャンネルなのが豪勢だ。「音楽で辿るウィーン」は、これぞまさしくウィエナ・ブルートの演奏が魔笛、ショスタコーヴィチ/ワルツ、ゴドフスキー/古きウィーン、ドビュッシー/月の光、チック・コリア/スペイン、Rコルサコフ/熊ん蜂の飛行、クライスラー/愛の喜びなど。観光客等が空中遊泳をする場面を名所巡りにかぶらせて眼と耳を楽しませる。3Dを意識したような撮り方で、そのうち3次元映像盤も出るのかな。(日本未放映)青ダニ(青きドナウ)ほかバレエ・シーンもたっぷり。
category:DVD, 10:18