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チャイコフスキー/交響曲第2番=「小ロシア」ほか=小林研一郎ロンドンフィル(エクストンOVCL−00536)
 13年3月2日、14年1月9、10日、アビイロード・スタジオ。第4、第3に続く全集の第3番目。作曲者はあずかり知らぬ命名だが、「小ロシア」は今なら「ウクライナ」の方が余程いい。ロシアとウクライナの特別に難しい関係が一筋縄ではいかないことがよく判る。さすがのロンドンフィルも、アンサンブルやハーモニーで意外なほど首をかしげたくなるところが少しある。併録の「弦楽セレナーデ」も強奏の時に荒い響きもある。今時珍しい重々しい表現だが、スラヴを意識してのことか。炎の指揮者も昔は紅蓮の炎だったが最近は燃焼効率が高いことを示すブルーフレームになった。SACDハイブリッド

category:CD, 21:40
マーラー/交響曲第7番「夜の歌」=インバル指揮東京都響(エクストンOVCL−00517)
 13年11月8日、横浜みなとみらいホール、同11月9日、東京芸術劇場。全集録音も中盤を超えて7番目。今年は創立50年のようだが、必ずしも順風満帆で歴史を重ねてきたわけではない。最近の充実ぶりは瞬いほどだ。新盤も実に構築力に秀れ、積極的な演奏意欲が手に取るように伝わってくる。度々紹介してきたように都響は、もっか邦人オケのトップクラスにある。インバルの功績は極めて大きい。大野和士が次期音楽監督というが、これは大いに期待されて当然の人事だろう。SACDハイブリッド。録音の腕も、オケ同様向上が著しい。
category:CD, 21:39
マーラー/大地の歌、ブゾーニ/悲歌的子守歌=ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管ほか(RCA・SICC10210=ソニー)
 12年10月30日〜11月1日、本拠ホール。オケの逐年向上が嬉しい。オーボエ、イングリッシュ・ホルン、ホルン等の首席の立ち位置をよく心得たソロだけではなく、トゥッティの密度が高くなっているうえ、合奏力にも磨きがかかっている。ジンマンはトレーナー、ビルダーとして凄腕なのだろう。表現者としてもまさに過不足なく、音楽観が確立している。2人のソリストのうち録音の多いグレハムは知的な把握力が魅力で、テノールのエルスナーも悪くない。この「大地の歌」だけでも十分満足できるが、ブゾーニの佳曲が併録されている企画に感激した。この作曲家の作品はもっと聴かれるべきだ。SACDハイブリッド、5.0マルチつき。


category:CD, 21:38
カラヤン/ザ・ベスト・オブ・マエストロ=ムター、ベルリンフィル、ウィーンフィル、フィルハーモニア管ほか(ワーナー・クラシックスWPCS―12650)
 56〜84年の録音から13曲。アビイ・ロード・スタジオ・リマスタリング。カラヤンの曲想把握力に感心するが、ベートーヴェンの「第9」フィナーレ(56年フィルハーモニア管)はいささか忙しない。ヴィヴァルディ「四季」“春”と「タイースの瞑想曲」のムターはこの頃すでに完成度が高い。カラヤン・ファンだけでなく、録音というものに関心のある人にも興味深い75分27秒だ。
category:CD, 21:36
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第2、4番=アンスネス指揮とピアノ、マーラー・チェンバー・オケ(ソニークラシカルSICC30152)
 13年11月22、23日、ロンドン聖ジュード教会。全5曲の全集が完結。正統的といわれるものを聴いて安心する人が少くない。アンスネスの個性は誠に鮮やかに光って、聴く者を捉える。恣意的などではない。大いに触発され、勉強にもなるし、勿論全曲躍動する興趣に満ちて楽しくもある。別人格だが、先頃のブフビンダー弾き振りを思いだす。全曲で全世界を巡演とのことだが、演奏する方も聴く側も、エキサイティングな楽興の時を過ごすのだろう。BSCD2使用。

category:CD, 21:34
シューマン/チェロ協奏曲、エックレス/ソナタト短調、ファリャ/7つのスペイン民謡からほか=ヘルシャー、斎藤秀雄、東響/ミシュラン、ロッシ(オッタヴァTYGE−60016=ユニヴァーサル)
 クラシックスの1枚。56年11月8、日比谷公会堂、60年5月29日、大阪ABCホール。いずれもライヴ。ヘルシャーロ何故が当時過大評価されていたようだ。今聴くと堅実な音楽づくりは魅力だが、技巧は超一流などとはいえない。斎藤秀雄の録音は少く貴重品だ。夢想するシューマンの特色が薄くいかにも指揮法の先生らしい几帳面なものでオケの校正も行き届いている。ミシュランは録音が少いため今の日本では殆ど無名だが、どうして仲々の表現者だ。ヘルシャーとは対照的な音楽性で作品の香りが品位高く立ち昇る。ロッシは腕が立つ。杉本一家リマスタリングの成果か。半世紀前のAMラジオ用モノ録音が極めて鮮度高く聴くことが出来る。
category:CD, 21:31
エコール・マルセイエーズ・トリオ=アリマニー、工藤重典、吉田杏奈、大背戸亜紀子(ライヴノーツWPCC−7750)
 13年7月10日、神奈川県民ホール・ライヴ。ランパルの音楽が見事に受け継がれて、ここに大輪の花を咲かせた。こういうコンセールを聴けた人は幸せだ。水ももらさず、水もしたたる演奏の見本のようなアンサンブルで、地下いや天上のランパルに聴かせたくなる。フルート(1、2、3本)に少しもひけをとらないピアノの大背戸も聴きもらせない。ドゥヴィエンヌ(3本)、ベートーヴェン(同9、J.C.F.バッハ(2本)、ドップラー(2本)、テレマン(四重奏)のほかアンコールにモーツァルト/「魔笛」から(2本)、アンデルセン/スケルツィーノ(3本)、ドップラー(1本)というアンコール。いかにもこの場にふさわしい選曲と配列。好録音。
category:CD, 21:30
ラウダーテ(讃美)=水野信行、室住素子、吉野直子 (モルトフィーネMF27001=N&F)
 13年4月7日、所沢市民文化センター・ミューズアーク・ホールほか。クロールの表題曲で始りラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ(村岡マサキ編曲)まで8曲。J.S.バッハ/「主よ人の望みの喜びよ」、フィンガー/ピッコロ・ホルンとオルガンのためのソナタなどP.ダム編曲の作品も。永年バンベルク響の首席をしていた日本を代表するホルンの名手。ドレスデンの至宝(現地での讃辞)ペーター・ダムの愛弟子。バウマン等内外の指導者に就いて影響を受けているが丸くて太くて温かな響きと自然な発音など魅力たっぷりの秀演は、やはりダムの影響が最も大きいことを物語っている。前半5曲協演の室住、後半2曲の吉野は、共に視野が広い演奏。極めて自然な収録の優秀さにも耳が行く。
category:CD, 21:29
ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ全集=榎本大進、リフシッツ(ワーナー・ミュージックWPZS−30026〜30)
 12年7月、スイス、ガブリエルレコーディング・スタジオ、12年12月、13年5月、ベルリン・テルデックス・スタジオほか。過去、録音完成のあとすぐ発売された全10曲の全集ボックス。ボーナスとしてクライスラー/シンコペーション、同/ベートーヴェンの主題によるロンディーノ、ベートーヴェン/ロンドト長調も。第6、7、8番は12年10月5日に、9、10番は13年6月2日に。初体験だったコンマス(ベルリンフィル)をやっても全く大味にはなっていないし、表現の肌理と艶がこまかくなった。同梱のDVD(13年1月29日、サントリーホール)では映像のおかげで、譜面をおいても殆ど暗譜。ピアノは譜めくりを使わずに自分で、ベヒシュタインを起用した効果も判る。DVDは(あるはずの他の曲も)是非出すべきだ。
category:CD, 21:26
ベートーヴェン/クロイツェル・ソナタ、マルチェッロ/ソナタ第1番、シューベルト/アルペッジョーネ・ソナタ=エルマン、セイガー、カサド、バルト(オッタヴィアTYGE−60020=ユニヴァーサル)
 55年10月18日、大阪府立体育館、58年、大阪フェスティバル・ホール。エルマンは60年前のAMラジオ用としては驚くほど明快な響き。但しピアノに対して、ヴァイオリンがやや小さい。伝説通り甘い音色は独特で、今聴いても少しも古びていない。時折顔を出すコブシにいささかヘキエキする向きがあるのかも知れないが、大ゲサに指弾するほどのものではない。ピアノが仲々の腕っぷし。カサドも今では余り話題にならなくなったが、素晴らしいチェリストだ。技巧の洗練度も極めて高いし、陰影十分。ピアノ(繊細優美な好演)との交感にも過不足がない。人柄と学識が偲ばれる。56年前のAM用録音ということを忘れさせる。原テープの優秀さもあるが杉本一家リマスタリングの腕の冴えでもある。
category:CD, 21:23